日本の高齢化社会に適した耐久性向上の人工骨頭用バイポーラカップ

バイオメット・ジャパン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:松本政浩)はこのたび、大腿骨頚部骨折の人工骨頭挿入術治療に用いられるバイポーラカップ(二重の摺動面を持つカップ)のポリエチレン製ライナーにビタミンEを浸漬/浸透させた「E1(イーワン)リングロックバイポーラ」を発売しました。
摺動面に用いられるポリエチレンに、抗酸化作用を持つビタミンEを浸漬/浸透させるバイオメット独自の技術により、ポリエチレンの酸化を抑制し、摩耗や破損を予防することを可能にしました。
本製品の発売により、バイポーラカップの長期耐用性が向上し、高齢化に伴う介護予防・高齢者の生活の質向上に、より安心して人工骨頭挿入術を選択できるようになることを期待しています。

■高齢化に伴う大腿骨頚部骨折の増加と人工骨頭の需要拡大
年齢を重ねるにつれて骨密度が減少し、骨の強度が弱まります(骨粗鬆症)。そのため高齢者は若年者に比べて、転倒や軽微な外力で骨折しやすくなります。特に大腿骨付け根のくびれた部分が骨折する「大腿骨頚部骨折」は高齢者においてもっとも頻繁にみられる骨折の一つであり、その治療法の一つとして人工骨頭挿入術があります。人工骨頭挿入術は年間6万例以上行われており、人口の高齢化に伴い、その患者数は今後ますます増加することが予想され、より高品質で安全な人工骨頭の開発が求められています。
人工骨頭挿入術は、骨接合術と比べて手術後早期に荷重歩行が可能になり、偽関節や骨頭壊死のような合併症がなく、骨盤側の組織を温存することから人工股関節置換術と比べて、患者さんへの侵襲が少ない治療法です。

■従来のバイポーラカップの二つの課題
これまでのバイポーラカップは、摺動面の問題点として “摩耗” と “破損”という二つの長期耐久性に関わる課題がありました。その原因の一つに、人工骨頭に用いられるポリエチレンの体内での酸化劣化が挙げられます。
人工骨頭の摺動面に使用するポリエチレンは酸化劣化によりポリエチレンの摩耗粉が発生します。摩耗粉があることで、骨溶解を誘発するサイトカインが産生され、その結果、ステム周囲の骨が溶けてステムが緩み、場合によっては人工骨頭を入れ替えるための再手術を余儀なくされます。また、酸化劣化により、ポリエチレンの強度が低下するため、破損のリスクが増大します。

製品の概要:
「E1リングロックバイポーラ」は、大腿骨頚部骨折等による人工骨頭挿入術に使用するバイポーラカップです。骨盤の“臼蓋”(きゅうがい)と呼ばれる窪みと金属製の外側カップの間、及びポリエチレン製の内側ライナーとモジュラーヘッドの間の二箇所が摺動するため、“バイポーラ”(“二極”の意味)カップと呼ばれています。本製品では、内側ライナーの材料に抗酸化作用のあるビタミンEを浸漬/浸透させたポリエチレンを用いることで、体内での酸化を抑制し、摩耗、破損のリスクを低減し、長期耐用性の向上が期待されます。

■ビタミンEを浸漬/浸透させる「E1」技術について:
「E1」技術は、マサチューセッツ・ジェネラル・ホスピタルがその技術を開発し、バイオメット社との協力により製品化に成功したユニークな技術です。ポリエチレンを一定の条件下でビタミンE溶液に浸すことで、内部まで均一にビタミンEを浸透させることが可能となります。また、「E1」技術では、ポリエチレンが架橋結合(クロスリンク)した後にビタミンEを浸透させるため、ビタミンEが架橋結合を阻害することがありません。
E1の技術によりポリエチレンの酸化、摩耗や破損を防ぐことが可能となり、ポリエチレンの耐摩耗性が向上しました。
■バイオメット・ジャパン株式会社について:
バイオメット・ジャパン株式会社は、米国インディアナ州に本社を持つバイオメット社(Biomet, Inc.)の日本法人として、2001年に設立されました。
バイオメット社は1977年に設立され、主に筋骨格系の医療専門家向けの外科的治療、非侵襲治療材料のデザイン、製造、販売を行っています。売上高は3,052百万ドル(2013年度)にのぼり、世界約90ヵ国に製品を供給しています。
バイオメットのテーマ である

団体名 バイオメット・ジャパン株式会社
部署名/担当者名 マーケティングコミュニケーション部 パブリックリレーションズ
メールアドレス jp.biomet-contact@biomet.com